【お金、休み、キャリア】NPOへの転職を検討する人がおさえたい3つの視点を徹底解説!

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今の仕事を辞め、もっと意義のある仕事をしたい!NPOで働いて社会を良くしたい!困っている人を助けたい!と考えたことはありませんか。

いざ検討しようと思っても、周りにNPOで働いている人は少なく、
情報もあまりネット上がっていない。
満足のいく給与が出るかもわからないし、
怪しいなんて言われている記事もあったりして、
本当に飛び込んで大丈夫かわからないと不安になりますよね。

私は新卒で入った大手企業を辞め、NPOに転職して7年過ごしました。
実体験を踏まえ、NPOで働くことを検討している方に知ってほしい3つの視点を解説します。

「自分はNPOへ転職して大丈夫かな?」という疑問への判断がつきやすくなるでしょう。

本記事を読んで得られる3つの視点

・NPOの収入、給与事情(ちゃんと食べていける?家族を養える?)

・NPOの働き方(ちゃんと休める?在宅は勤務はできる?)

・NPOのキャリア(将来性は?スキルは身に付く?)

そのうえで、NPOに転職していいかは、その人の状況次第です。この記事を読んで、転職したい団体のことを調べるきっかけにしてくださいね。

「そもそもNPOって何なの?」というところから知りたい方は、以下の記事をお読みいただけると、より本記事の内容が頭に入りやすくなると思います。

NPOの収入、給与事情 平均年収は?家族は養える?

まず1つ目はお金にまつわるお話です。実際NPOへの転職を考えた時に1番多いのがこの部分ではないでしょうか。

結論、NPOの給与水準は民間企業、公務員と比べて低い団体が大半を占めています。

内閣府の「令和5年度特定非営利活動法人に関する実態調査」によると
NPO法人の常勤職員の一人当たり給与の平均値は277万円でした。
一定の基準を満たした認定NPO法人であっても325万円でした。

一方で、国税庁が実施した民間給与実態統計調査によると、民間企業の平均給与額は458万円でした。つまり、NPOの給与は業界全体で見ると民間企業と比べて200万円ほど低いということが言えます。

しかし、NPOであっても民間企業並、もしくはそれ以上の給与水準を提示している団体があります。

特定非営利活動法人フローレンスは、ホームページでサブマネージャー(一般的には課長)の平均年収は500万を超えており、民間企業よりも高い収入が得られる可能性があることを発表しています。

フローレンスは国内NPOの中では、いわゆるリーディングカンパニーと言って差し支えない団体です。

単なる慈善事業の実施者ではなく、社会課題解決のプロとして、優秀な人材を確保するために収入を確保(ファンドレイジング)しており、専門スキルをもった民間企業からの人材確保も積極的です。

現在社会課題が複雑化、多様化するなかで、行政や民間企業では対応できない分野は拡大しています。

そこで、NPOがもつ現場での経験やノウハウへ期待が集まっています。

全ての団体がフローレンスのようになれるとは言えないですが、休眠預金制度や、遺贈寄付への上昇などNPOに対しての資金流入は増加傾向にあります。

これから、紹介した団体のように給与水準を高めていくNPOは増えていくのではないでしょうか。

逆に言えば、転職を検討しているNPOの経営陣はそういった意志を持っているのか確認することは非常に重要です。

NPOの中には助けたい人への支援活動を注力するあまり、団体内部スタッフへの配慮が欠けているように見える団体がいるのも事実。

もちろん、お金は二の次!という方はそれでも問題ないのですが、働き続けるうえで、団体がどういった方向性を見ているのかを確認しておいて損はないでしょう。

ちなみに、私は7年働いて、職場からの給与は額面約360万円、副業で50万円を稼ぎようやっと400万円台に到達しました。

転職した最初の年は、額面200万程度かつ前年所得の税金が引かれ実質120万程度でした。

(貯金が減り続けるのは本当に怖かった。2年目からは税金も落ち着いて余裕でどこでも生きていける!という無敵モードになりました。)

前職の同期はそろそろ1000万円に届く頃かなと思うと少し嫉妬心があるのは本音です。

団体の収益規模も上がり、比例して自分の給与も上がっているので、自分で収入を稼いでいる実感があるのは嬉しいことです。

安定志向というよりも自分の力で稼ぎを上げていきたいというマインドがある方がNPOでの勤務には向いているでしょう。

NPOで長く働いている方の中には、所属団体の給与をベースにし、副業で別のNPOの業務を請け負うことで、希望の収入を確保する方もいます。

逆に言うとそれくらい希望収入を確保することが難しいと言えますね。

NPOの働き方 ちゃんと休める?在宅勤務はできる?

続いては、NPOの働き方について解説します。

土日は休めるの?有給はあるの?といった働き方についても気になるところですよね。これについては、結論からいうと団体によります。

もちろんNPOも多くは法人なので労働基準法を順守する必要があります。

なので休みなく働かせ続けるということはもちろんありません。

有給休暇も制度としては整っている団体がほとんどだと思います。

ただ、大手企業にいた時の方が長期休暇を強制的にとらせてもらえたりと、

有給が取りやすかったのが実感です。

また、早帰りの制度といった福利厚生の仕組みも大手企業の方が整っているのは間違いありません。

災害支援団体等は活躍の場が緊急事態の被災地などであるため、発災後はほとんど休みが無いところもあるようです。

勤務時間も通常の会社と同じようなところが多いように思いますが、一つ大きく違うことがあります。

それはボランティア、プロボノという存在です。

NPOはボランティア・プロボノと言われる方たちとプロジェクトを進めていくことが少なくありません。

その方たちの多くは平日日中にお仕事をされています。

そのため、夜間や土日などにもコミュニケーションをとる必要がど出てくることがあります。

ボランティアさんに動いてもらうにも関わらず、自分達はまったく何も関与しないというわけにはいきません。

そのため、夜間、土日でもコミュニケーションの必要が出てくることもしばしば。

また個人のメッセンジャーツールを使うことも少なくなく、オンオフが付けにくいと感じる方もいるかもしれません。

しっかりオンオフがつけられないと苦しい方は、NPOに入ったときにギャップを感じて苦しく感じてしまうかもしれません。

とはいえ、通常の中小企業などと比べれば
フルリモートを認める職場や時短勤務など
柔軟な働き方ができることが多いNPOも少なくありません。

自分の希望する働き方ができるか、確認をすることが重要と言えるでしょう。

NPOで働くキャリアに将来性はある?

私はNPOで働くキャリアは可能性に満ちていると考えています。NPOはキャリアの行き止まりというイメージがある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、通常の企業と同様多様なキャリアプランがあります。

選択肢1 NPOで出世し、管理職になる。経営陣(役員)になる
選択肢2 他のNPOに転職する
選択肢3 他の団体から仕事を得るフリーランスになる
選択肢4 中間支援団体、助成団体、大学に転職する
選択肢5 民間企業に転職する

NPOで専門性の高い職務を行っていた場合、
その経験は往々にして他の団体でも生かせることが多いです。

助成金申請、プロジェクトマネジメント、ファンドレイジング、デジタルマーケティングなど
NPOの業務はどこの団体でも関わってくるため、
そういった経験を積み自分の強みが見つかればそれを生かして転職活動をすることも可能です。

近年、大企業はSDGsを経営の目標の中に掲げる様になった他、
投資家から資金を調達するためにも環境、人権に配慮した経営を行うことが必要です。

NPOはそういったところに真正面から向き合ってきた団体です。
NPOから大手企業のCSR担当に転職するキャリアも今後広がっていくと考えられます。

また、別の視点として、NPOの面白いところは様々な職種を経験できるということがあります。
常にどの部署も人不足のため基本的に良くも悪くもなんでも屋さんになりがちです。
そのため、自分のやる気さえあれば様々な業務(対人支援、事務局業務、ファンドレイジング、広報PR)を横断して経験することができます。
これは大企業で働くことでは得られないメリットであり、
自分次第で濃密な経験を積むことができるでしょう。

とはいえ、漫然と団体で働くだけではキャリアは頭打ちになってしまう可能性が高いです。NPOに参画する時から自分はどういったキャリアプランを描くのかということを一定イメージしたうえで、団体に入ることが大事です。

NPO転職は万人向けではないが選択肢としてアリ!

ここまで給与、働き方、将来性という3つの観点を紹介しました。
一般的な企業、行政職と比べて給与が安い職場が多いため、家族を養っており、
給与を減らすことができない方にとって、NPO転職はなかなか難しいかもしれません。

ただ、そういった事情がある方を除けば、NPOのキャリアは可能性に満ちています。

私は大手企業からNPOに転職しましたが、いい意味で人生が好転しました。
「慶應出て、大手企業で働いていた人が、なんでNPOに?」がお決まりの質問で、
それに答えることで人となりを信用してもらうことができ、
新しい団体とのつながりをいただいていたりします。

この数年でNPOに対して遺贈寄付や休眠預金、富裕層の寄付など大きな資金が循環するようになってきました。

NPOのプレゼンスは今後向上していくと思います。
一生に一度、本気で社会を良くするために自分の時間を使う経験は
間違いなく自分の財産になるでしょう。
一人でも多くの方が、前向きにNPO業界の扉を叩いてみてほしいと思います。

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